★A列車で行こうU98・第三部 シベリア編
懐かしい赤旗がはためき、偉大なるソビエト連邦の国歌(連邦歌?)が流れます。
A列車2の発売は1988年だから、ソ連崩壊はまだ3年後なんですね。
●マップ概要
◇初期駅
マップは下が西、上が東になっており、中央にウラル山脈が横たわっています。
西端の北欧から、東端のバイカル湖東の静養地チタまで書記長を運ぶのが任務です。
初期駅はスカンジナビア半島の南、ストックホルム。
そして書記長は…オスロだかリレハンメルだかにどでかい官邸を構えています。
ペレストロイカはどうしましたかゴルビー。
◇ミニ環状線
さて、ゲームを開始すると、何もしなくても時々ピキピキと走行音がしています。
なんじゃい?と衛星カメラ(F5)を見ると、モスクワあたりとおぼしき場所に
何やらデパートの屋上の義経号みたいなしょぼい環状線があります。
(人口が中途半端なので、全然モスクワじゃないかも)
なんか必死に走ってますが、こんな小さい路線では成長する見込みはありません。
とっとと駅発車時刻(F4)で止めてしまいましょう。
が、時刻変更は夜しかできないので、ひとまず昼の間は別の作業をしましょうか。
◇開拓
初期駅周辺の状況はさっき見たとおりですが、もう全然人少な杉です。
半島の南端(右端)にある程度家が建っているように見えますが、
うまく駅を置いても乗客はせいぜい100人ちょっと。
いったいどうすればいいのでしょうか。
正解は…「スカンジナビア半島は見捨てる」です。※
ボスニア湾を迂回するように、とにかくレールだけをどんどん引きまくって
バルト海対岸のリガ付近までA列車だけで一気に遠征します。
なお、この時スカンジナビア半島のレールは残す必要はありません。
税金がかかるだけなので、尺取虫のように後方のレールをはがして進みましょう。
※唯一の正解ということではありません
環状線の西端はリガにするとして、東駅はどこに作りましょうか。
モスクワ近辺で止めるのも一案ですが、第二部中国編で学んだように
環状線は大きく作って収入をたくさんあげた方が速く成長します。
もっと東、ウラルの麓(カザンあたり)にも大集落があるので、ここを東駅にします。
東1号駅カザン。
4・5号車を抜いたら、ミニ環状線は廃止します。いわゆる一つのペレストロイカ。
西1号駅リガ。
◇収支状況
最初に無駄な尺取虫工事をしているため、カザン環状線ができた時点で
資金は5万ドル程度と、かなり不安な状態に落ち込んでしまいます。
しかし、この両駅の潜在力は意外に大きく、だいたい20日までに黒字化します。
もちろん、シベリアだけあって平地が広いわりに荒れ地が非常に多いので
レールを敷いてからはがす「整地」は必須です。
きちんと整地さえしておけば、40日程度で両駅とも700人以上の大駅に成長します。
この時点で1日の収入1400ドル、支出700ドルといったところでしょう。
参考までに、未整地で発展後の両駅の状態です。
…しかしこの人達は何が楽しくてシベリアなんぞに集まってんでしょうか。
そうか!ここはソ連だからいくらでも(以下不明
◇拡大
カザン・リガの両駅が十分に発展したら、次はどうしましょうか。
私はここで、環状線は拡げずに、両駅の手前にもう一つ駅を作ってみました。
こういう箱庭系のゲームでは、家を密集して建てまくるのが楽しみですからね。
地図上ではキーロフ、ヴィテブスクあたりでしょうか。
東第2駅キーロフ。未整地状態です。
西第2駅ヴィテフスク。未整地状態です。
ちなみにカザン〜キーロフ間の東(上)に無駄っぽい支線があるのは、この山の奥に
8・9号車が置かれているので、将来のために「地上げ」してあるものです。
(といいつつ中国編と同じく、また地上げ失敗しています)
注:なお、後述しますが今回のリプレイでは使いませんでした。
◇一寸失敗?
さて、ここでちょっと問題が生じました。
上の画面でご覧のように第2駅はどんどん発展しているのですが、
収支表(F7)をチェックしても、ほとんど収入は伸びてくれません。
A列車IIの乗客には目的駅などなく、来た列車に乗り、次の駅で全員降りるだけです。
また、運賃収入は、駅と駅の距離(レールの道のりではない)にほぼ比例します。
たとえばリガからカザンまで700人が乗っていた時の運賃が3000ドルとし、
ここで新駅キーロフをリガとカザンのちょうど中間の空白地に作ったと仮定します。
するとリガで乗った客はキーロフで全員降りてしまい、収入は半分の1500ドル。
しかも、新駅は家が建っていないのでキーロフ〜カザンの乗客はほとんどゼロ。
時間がたちキーロフが700人規模に発展して、ようやく以前並の収入に戻ります。
厳密にはもっと細かい計算があるにせよ、だいたいはこんな感じになります。
従って、収入を増やすのが目的であれば、環状線の内側に駅を増やすのではなく、
環状線そのものを拡大して新駅を作らねばならない、ということです。
…べっ、べつに家が建っていくのを眺めるのが楽しいんだからいいんだけどねっ!
◇さらに拡大
閑話休題。
キーロフの失敗を教訓として、東の第3・第4駅を環状線を拡大しつつ建設します。
リガ方面は拡大しようがないので、以後放置します。
東第3駅。手元の地図では…「コトラス」あたり?どこやねん。整地後です。
東第4駅。オネガ湖の東、カルゴポリあたりです。整地後。
◇余談1:客車の数
ここまで、最初に導入した4〜7号車以外は全く追加していません。
なぜかというと、必要ないからです。
東第4駅ができた時点で、1周が約48時間(客車速度換算)でした。
この規模で5台以上にしても、1台あたりの乗客が減ってしまい効果が薄いのです。
今回のリプレイでは、この時点で資金は十分以上で(130日で100万ドルぐらい)
もう環状線は拡大せずクリアを目指すので、客車もこれ以上いらないのです。
◇余談2:貨物列車について
ついでに言えば、客車だけではありません。
「貨物列車も全然使わなくてもクリアできる」と言えます。※
A列車も貨物車も、走れば同じだけ燃料費がかかります。
集積所から最前線までの移動を、A列車がやるか貨物車にさせるか、の違いだけです。
言い換えれば、A列車を動かす(プレーヤーの)手間+時間と、(ゲーム上の)経費のバーター取引になるわけですが、
手間と時間は見かけ上はタダなので、貨物車を使うと単純な収支上は損なのです。
貨物車が必須になるのは、A列車が戻っていては365日の期限切れになるレベルの
極限状況の時ですが、本作の5マップはそこまでのバランスではありません。
初代A列車では「畑つぶし」の特攻隊という重要な役目がありましたが
このUではその脱線つぶしもできなくなりました。
まさしく「お荷物」になってしまったわけです(山田君全部もっていきなさい)
もちろん、趣味で貨物線を引きたいというなら話は別ですので
「チキ5200が好き!」という向きはその愛情をぶつけてください。
(※注 初期配置の資材が必要数に足りない場合は、マップ外からの資材供給用の貨物駅を使用します。
第五部ヨーロッパ編では、環状線を3つ作るとレールが800マスほど必要ですが、初期配置が825マス分あり、うち375マス分は離島にあります。海底トンネルも掘って全レールを活用すれば貨物駅無しでクリアできそうですが、かなり面倒そうです。試していないので結論は保留します)
◇畑つぶし
閑話休題。
資金も十分なので、書記長専用線の建設をはじめるとしましょう。
コラ半島ムルマンスクに集積所があるので、ここからレールを運び線路を北東(左上)へ延ばします。
なぜ北東かというと、環状線から遠いトンネルが、ここにしか掘れないからです。
(また余談ですが、この「トンネル候補地が少なすぎる」のが本ゲーム最大の欠点かと思います)
途中、オビ川河口部(手元の地図ではもう地名もない)にも大集積所があります。
山越え谷越え、また山を越えてずんずん進むと、チタ南方に邪魔な畑があります。
こんな所で個人所有権を主張する馬鹿共など、KGBなら1日で処理できるはずですが
どうやらゴルビーはプーチン氏と仲が悪いのか、そういうオプションがありません。
やはり客車を連れてきて強制労働開拓させたほうがいいでしょう。
中国編では画像を撮り忘れたので、今回はちゃんと説明します。
まず畑の近くに収容所駅を置きます。
環状線の途中でポイント切換えを行い、客車を1台分岐させます。
あとは、はるばるやって来た客車が乗客を降ろせば一丁上がり。
何の事前説明もなくこんな所へ放り出されても、さすがロシアの民は格が違った。
暴動も起こさず、平然と家を建て始め、畑も更地にしてくれました。
なお、実はこの駅の位置によって、開拓される場所が全く変わってくるんですが
事前に計算して予測するのは困難なので、試行錯誤で乗り切ってください。
客車は、まあ気の毒なので環状線に戻してやりましょう。
●書記長列車で行こう
畑をつぶしたら、いよいよ書記長列車の出番です。
書記長官邸まで線路を引いておき、
静養所前までA列車が進むと、自動的に官邸の車止めが外れて24時間後に発車します。
最後の晴れ舞台は、サテライトモードで旅程を楽しみましょう。
書記長が静養所に着くと、どこからともなく国旗が掲揚され、BRAVO!任務完了です。
ちなみに、専用線建設開始から開拓&書記長到着まで38日かかりました。
参考までに、クリア目前の収支グラフと支出内訳表です。
●トンネル
今回のトンネルは2カ所。
例のごとく、トンネルを掘れる場所のマップです。
月のゆ>ゲームコーナー>A列車で行こうU98>シベリア超特急